過払い金のこと

過払い金とは、いわゆる、払いすぎたお金のことです。

しかし、過払い金として多数の問題が起こり、過払い金という言葉が主に用いられるのは、お金を借りた人が、法律上定められた利息以上の利子率でお金の返済をしていて、正当な返済金額よりもお金を多く返し過ぎている場合です。

特に、消費者金融を巡る問題として、頻繁に使われています。

この過払い金を取り戻すために、借主と金融業者の間で、問題が起きたり訴訟が起きたりしています。

過払い金は、ヤミ金といわれるヤミ金融業では横行していても回収が難しいので、問題が表面化することは少ないのですが、大手の消費者金融などでは、過払い金を回収しようという借主の動きが多く生じています。

なぜ過払い金が生じるかというと、法律の隙間があるからです。

現在日本では、利息制限法という法律によって、金銭の貸し借りを行なった場合の返済において、どれくらいの利率で利息を付けたら妥当かというものが決まっています。

この利息制限法は、昭和29年5月15日に施行された、長く使われている法律です。

この利息制限法では、借りたお金である元本の金額に応じて、利率が決まっています。

元本が10万円未満であった場合は、年間利息20パーセント、元本が10万円以上100万円未満であった場合は、年間利息18パーセント、元本が100万円以上である場合は、年間利息15パーセントになります。

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無効となる利率

利息制限法によれば、この利率を越える利率で計算した金額を超えるお金は、無効とされるとなっています。

また、お金を借りた借主が、元本以外の礼金や手数料、調査料など様々な名義で、お金を貸してくれた貸主にお金を支払うことになったとしても、そのお金はすべて利息とみなされることになっています。

これを、みなし利息といいます。

利息とみなされないものは、金銭の貸し借りを行なう契約を行なった際のかかる費用で、これには、契約書に貼る収入印紙などのことを指しています。

一方で、消費者金融等のお金を貸す企業側では、出資法という法律を参考にしています。

この出資法は、正確には「出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取締に関する法律」というのですが、利息制限法と同じ昭和29年(ただしこちらは6月23日)に施行された、お金を貸す際の手数料や金利について定めた法律です。

これによると、金融業者は年29.2%(うるう年は29.28%)以上の金利でお金を貸すことを禁止しています。

つまり、出資法に従えば、年29.2%までの利息をかけてよいことになるということです。

なお、みなし利息については、利息制限法も出資法も、同じ考え方をしています。

この、利息制限法では年15から20%までの利率と定め、一方の出資法では年29.2%までの利率と定めていることで、どちらの法律に従うかによって利率のかけ方が変わってくるという状況が生まれます。

そして、消費者金融等の金融業者はどちらの法律に従っているかというと、出資法の法律に従って利率を決めています。

なぜ消費者金融等の金融業者は出資法の方に従っているかというと、金利が高いからというのは最大の理由ですが、もう一つ大きな理由があります。

それは、出資法では、それを違反する利率をかけた場合、刑事罰を受ける恐れがありますが、利息制限法では、罰則を受けないからです。

ですから、消費者金融などの金融業者は、出資法に基づいて利率をかけ、お金を貸しています。

そのため、利息制限法に従えば、その制限を超える利率でお金を返済していることになり、その余分に払った分のお金が、過払い金になるということです。

なお、この利息制限法で決められた15から20%の利率と、出資法で定められている29.2%までの利率の間の利率を、グレーゾーン金利と呼んでいます。

過払い金は、この法律のすきまであるグレーゾーン金利によって生まれたといってよいもので、過払い金について知らずにお金を借りた場合、多く返済しすぎているということもあり得ます。